8の字巻き…
今日あのNHKで“ケーブル8の字巻き”日本選手権が放送されてました!
8の字巻きって知ってます?
これがなければ、
世界的なアーティストも、
東京ドームで安心してパフォーマンスできない。
結婚式場や、パーティー会場でも
継続的に音声や映像を
配信したり、記録したりすることに
常に不安が伴うようになる。
それくらい重要な『スキル』です。
まぁ、正直マイナーなスキルですが。
かつて、まだそれほど
世界の流通が盛んになる前、
港には沖仲仕といわれる
港湾労働者が日々重労働をこなしてました。
沖仲仕の仕事は日々危険と隣り合わせ。
重い荷物、不安定な足場
ダンボールなんてない時代。
米や小麦はみんな麻袋
当時は船に荷物を積むのも一苦労。
そんな時代でしたが…ある時、
画期的なものが開発されました。
それは
インターネットの開発以上に
世界の発展に寄与したんです。
NHKでやっていた、
8の字巻きの日本選手権。
マニアックです。
そりゃそうです。
音響関係者なら、
誰だって知ってる8の字巻き。
僕は高校時代、
通い詰めていたスタジオの
バイトの先輩に教えてもらいました。
当時はギターのケーブルを、
まるで縄跳びを結ぶように、
束にしてから片結び…
そしたら先輩が教えてくれたんです。
「コウくん、
そんな巻き方してたら
ケーブルに癖ついて大変やろ。
見栄えも悪いし…」
確かにそうだったんです。
ある一定の間隔でケーブルがシワになる。
ねじれるんです。
格好を大事にする
ヴィジュアル系ロッカーの
僕にとっては、
これめちゃ大事。
だから教わった通りにしました。
すると…
ケーブルのヨレは
見事に無くなり、
そして何より…
他の知らない人が知ってる!
そんなことに胸が高まって、
「プロっぽい!」と
誇らしげな気持ちになってました。
その8の字巻きで、
日本選手権があるなんて。
その審査方法は、
ケーブル巻きのスピード。
そして美しさ。
テレビ見てて、
久々に食いつくように見ました。笑
は、早い!
僕が巻くスピードの3倍は早い。
いや、もっと早いかも。
手に汗を握りながら…
食い入るように見てました。
そしてもう一つの審査ポイント。
美しさ…
興味深いことに、
あまり美しくない…笑
「美しさ」
この言葉から想像するものとは
随分と違うものがそこにはあった。
でもそれは、
音響業界の専門家たちから見たら
『美しい』
という判断がされる。
それぞれの世界には、
その世界観に基づいた基準がある。
ケーブル巻きの懐かしさと共に、
新たな学びを得ました。
先日の
ジェフ先生のセッションで、
先生がクライアントに、
なにごとも行きすぎることは
役に立たない。
そう言ってたことを思い出します。
ケーブル巻きに要求されるのは、
完璧な美しさ…
ではないんです。
次に使うときに、
すぐに使えるかどうか?
ヨレたり、捻れたりして、
音質が悪くなる状態にならず、
他のケーブルと絡まって、
取り出せない…
ではなく、
サッと伸ばせて、
まっすぐ引ける。
そうなるように
『機能的』な状態で
巻かれているかどうか。
これが美しさ。
僕は、西洋美術が持つ
均整の取れた美しさ。
に影響を受けすぎてるな
と感じます。
完璧ではなく、
目的に適った美しさ。
ケーブル巻き選手権が僕に
目指すところを見せてくれました。
沖仲仕の巣窟だった港を近代化し、
どんなものでも世界中に
届けられるようにしたもの
それは何か…
『コンテナ』
でした。
船底にどんどん
麻袋を投げ入れて
できるだけ多くのものを
沖仲仕の経験に基づいて
積み込む時代から、
画一化され、
区分化されたコンテナに
積み込むことで、
経験値ではなく、
基準に基づいて区分けして
荷物を積み込んだ。
それにより、経験に頼らず、
できるようになる。
基準…
そして
人は自分の中にある基準に生きる。
支援者として、経験に頼らず、
基準によって価値をもたらすなら、
その基準は、“わたし“ではなく、
“クライアント“の基準であるわけです。
エリクソンが…教えてくれたこと。
さて、
まもなく4月に始める
ジェフ先生の講座…
今回は2020年から始まった
ザイク博士の招聘事業の集大成です。
始めた時に、これはいつか
絶対に教えてもらおう。
そう決めたものです。
そして最も重要なもの…
クライアントの基準をどう扱うか…
それについてお伝えしてもらいます。
楽しみにしててください。
では!