昨日は久々にStageDelight®プレゼンの
ショートワークショップでした。
すっかり寝落ちしてしまい、
朝4時にパチッと目覚めて
これを書いています。
ありがたいことに、
僕のプロデューサーの荒井さんが、
40人近いひとたちを集めてくれました。
そして、その誰もが、
プレゼン…
人前で話す…
自分を表現する…
そのことにちょっとした、
あるいは相当な困難と
人によっては圧倒され、
諦めを持っている人たち。
そんな人たちが、
短い時間の中で、
「自分にもできるかも!」
という可能性を自らのうちに導き出す、
そんなお手伝いができて、
とても幸せな時間でした。
プレゼン、つまり自己表現を
聴き手に最適な形にして届けることを
サポートするときにいつも感じることは、
どんな人でも、
自分の内側に、
世界に表現したい、と切望する何か
それを持ち合わせている。
その何かを適切に表現できないことに
もどかしさを感じているんです。
自分の中にある深遠な部分が、
それを「外に出せ!」と心の殻をノックする…
「自分は緊張しぃだ。」
「苦手だ」
「何を話して良いか分からない」
これらは、自分がゼロ=無能だと
言っているのではなく、
自分のうちにある「何か」を
つかみ取れていない。
あるいは、
表現したときに、
拒絶されるかもしれないと言う「怖れ」、
その「何か」をどう伝えて良いか分からない。
つまり、自分のうちに、既に何かがある。
それが動き始めている。
そのことに気づいている。
ということを表現しているわけです。
それを実感させてくれました。
ホント、ワークショップで
前に立ちながら、
自分自身に気づきをもらえる。
ありがたい仕事だと思います。
昨日、ワークショップの後、
サポートしてくれたメンバーたちと
懇親会をしました。
その時にひとりから、こう聞かれました。
「なぜ、神さんは、『この道』に入ったのですか?」
そのことについて、自分の人生の流れを
振り返ったとき、多くの偶然が重なることで
『この道』にたどり着いていることに気づきます。
偶然が重なることで、
今の自分がある。
もちろん、偶然が重なるためには、
自分が一歩を進み出す必要があるのですが、
その一歩は必ずしも、
強い願望に基づくものとは限りません。
少なくとも僕の場合はそうでした…
神話学者のジョーゼフ・キャンベルは、
このプロセスのことを英雄の旅(Hero’s Journey)
と呼びます。
人間の精神的成長のための旅
その始まりを「召命」(Calling)
と呼んでいます。
心の内からの呼びかけ。
今まで当たり前として見過ごしてきた
日常の中に
当たり前でない、
心の中の感覚が呼び起こされる。
その感覚が何なのか、
それを知るために、
人は探求の旅に出る。
それが本当の旅であれ、
心の中での旅であれ、
自分自身を習慣的な、
慣れ親しんだ状況から押しだし、
不慣れな状況に進み、
その中で人生と自分を改めて見つめる
そんなプロセスを進むのです。
『楽園から荒れ地へ。』
それは自分が自分の人生において
何をなすべきか?
という天命につながっていると
キャンベルは言います。
そして天命とは
なかなか自分一人で
明確にすることが
叶わないようなのです。
T.Sエリオットの『荒れ地』という詩の中に
こういう一節があります。
絡みつくこの根は何か、
この石暦の中から
どんな枝が生まれ出るのか。
人の子よ、きみは知らない、
予測できない。
きみの頭には
ただ砕けた偶像の山があるだけだから。
だから、僕たちは明確にすることよりも、
その内からの呼びかけに、
突き動かされるように、
ただ、前に進む…
どこに行くか、よりも
今必要だと思えることをする。
「至福に従え」(Follow your Bliss)
自分の人生を、
内なる感覚に従って進むことで、
可能性が広がる。
その感覚を大切にしよう、と言うわけです。
あなたの中に今、
何か問題や
変えたいこと、
不安、そういったものがあるなら
その更に奥には、
あなたを『その道』に進ませる、
心の中の呼びかけがあるかもしれませんね。
今日もあなたの伝える、プレゼンが、
あなただけでなく、関わる人達にも
価値のある経験をもたらしますように。
そして覚えておいてください。
それが一時的にどんな評価をされるとしても、
未来から振り返った時、
あなたの今をつくった
貴重な経験のひとつだったということを。