昨日のメルマガ、
「合わない人への対処の仕方」
すごく反響がありました。
研修講師の方で、
わざわざ反論を教えてくれたり、
「すごい、そんなやり方あるなら、
知りたいです。」
といった肯定的な反応。
共通しているのは、
「やり方」があるのか?
という疑問と興味。
絶対はありませんが、
これまでこのやり方が
うまくいった時、
参加者がそっぽ向いたまま、
という状況は一度もありません。
やり方を失敗したことはありますが。笑
コーチング、そしてトレーニング、
それぞれ言葉は異なりますが、
することは同じです。
1.ペーシング(相手の方向に合わせる)、
2.バリデーション(受容と承認)、
3.そしてリスニング(聴く)、
それを聴いてから
4.シフティング・トーク(ずらし)
その後に、
5.リフレーミング(メッセージ)
相手の反応を変えるのに、
いちいちこの手順を踏むのです。
「めんどくさいのでは」
「時間がかかる」
こんな声が聞こえてきそうですね。
でも、
「やる気がない」
「支援者側に対立している」
こういう立場をとる人に、
ストレートにアドバイスしたり、
こちら側の意見を
真っ直ぐ言うのは
短時間で済んで効率的でしょうが、
決定的な関係性の断裂を
生むでしょう。
効率と効果は
得られる結果が違います。
どうして
エリクソンの系譜を汲む
ザイク博士、ヤプコ博士、
スティーブが、
『聴く』ことよりも、
あれだけ話すのか?
それは、
気づきを引き出せない『聴く』
よりも大切なこと、
相手が行動するかどうかわからない
解決策を提示するアドバイスよりも
『結果』やコミットを
もたらすために、
相手の思考を緩やかに
方向づけるための
段差の小さな階段を作って話す。
遠回りしながら、
相手の経験の断片を
つなぎ合わせるような会話
そういう小さな、時に遠回りの
緩やかな流れこそが、
エリクソンがやっていた
相手の内側から変化を
引き出す秘密だからです。
ちなみに、あまりにも
マウンティングがひどい相手には、
ペーシングをしながら突然、
ユーモアの『突き放し』を
お見舞いします。(笑)
相手はかなり面食らいますが、
その後、表情と声のトーンを変えて
バリデーションします。
例えば研修の場面なら、
「ここで学ぶのは面倒ですよね?
自分に必要でない、と思う
研修に行かされるくらいなら
忙しい自分の仕事を
こなした方がいい。
そんな「来さされた」と
感じたなら、
やる気が出ないし、
普段以上に自分の仕事が
気になっても当然ですよね。」
「そう思いませんか?」
「で、もし、
本当に気になるなら
退席してくれて構いませんよ。
僕の方から人事にはお伝えします。
将来の成長よりも、
今ここの仕事が大事なんだって。」
かつてこれを言われて
立ち上がった人は一人だけです。
その後こう言います。
「でもお帰りになる前に一つだけ。
あなたは赤字続きの、
会社のお荷物になっている
プロジェクトがあったら、
それに対してさらに
投資をしようと思いますか?」
と聞きます。
100%の確率で、
「投資しないでしょう。当たり前です。」
そう言う答えが返ってきます。
「ですよね。
そんな意思決定をする
愚かな経営層なんていないですよね。」
「そして重要なことは、
〇〇さん、この研修も
人的投資の機会であることを
覚えておいてください。
会社はあなたのことを
今後成長する人材だと
認めたからこそここに送ったんですよ。」
「つまりあなたは、
成長を期待されたことを
拒絶する選択をしようとしている。
自ら、自分は成長する価値がない
『物件』だと宣言するわけです。」
「〇〇さん、あなたがどのように
『学ぶ』やり方を選ぶかは、
あなた自身の選択です。」
こう言うお話を伝えると、
涙ぐむおじさんもいたりします。
その上で、
一緒にやりましょうと伝えると、
その後のモチベーションが変わるんです。
人的投資です。
とアドバイスするのは簡単です。
でも直接そこに飛ぶなら、
それは「ふーん」で終わるでしょう。
この周りくどいステップがあるから
可能になるのです。
6月30日のワンコインでは、
相手の何に『ペーシング』したら良いか?
質問を通してそのプログラムの
見分け方をどうやるかをお伝えします。
では!