神崇仁 公式サイト

必要なものはコンパス

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約5分

今日は、グループコンサルと
セッション道場の月曜日。

どちらも
ビジネスコーチング能力
成長させることに貪欲な
探求仲間たちが集ってきます。

今日、ある古参の仲間が、
こんな質問をしました。

「自分の知らない分野のことを
コーチングすることに、
 いつも難しさを感じる。」

確かに、
ビジネスコーチングをすると、
たまにですが、
専門用語をたくさん羅列する人が
やってきたりしますね。

彼は、そういう状況になると、
気持ちが後退りするような
状態になるのだそうです。

あなたは、
自分の専門外の領域の
コーチングをするときに、
どんな気持ちになりますか?

この間、
マンスリーウェビナーの直前に、
システムのトラブルに
見舞われました。

そんな大ごとでは
ありませんでしたが、

重要な決済の画面になると、

当社が契約していない、
Google Payのボタンが
現れるんです。

そして厄介なことに
チームのシステム担当者が
どうやっても消せないんです。

困りました。

僕たちが使っているのは、
僕が契約している、
マーケティングコンサルタントが
お勧めしてくれたツールでした。

なので、
何か分からないことがあると、
とりあえず聞く。

そんなことが習慣に
なっていましたので、

今回もシステム担当に迷わず、
問い合わせるように。

指示したんです。

そしたら、
こういう返事が。

「申し訳ないです。
 わかる範囲で
 お答えできるのですが、
 ツールサポートは
 私の専門ではないので、
 公式サポートに聞いて
 もらった方が、
 確実な回答が得られると
 思います。」

これを見て、
こちらが恥ずかしくなりました。

コンサルは何でも屋じゃない。

専門領域があって、
その分野の詳細な『地図』を
持っている。

さらに、その地図も、
古い歴史的なものから、
最新にアップデートされたものまで、
その領域に合わせた『地図』を
持っていることが、
そのコンサルさんの
重要なコンピタンス
になる。

領域が狭くても、
その知識や解決能力が高ければ

コンサルとして非常に
高い価値を持つ。

コンサルさんの価値とは、
問題解決の引き出しの多さとも言えます。

一方でコーチングは…

これは個人的な意見ですが、
クライアントの専門領域の
地図は不要
だと考えます。

コーチングは、
クライアントの眠っている能力を
最大化することで、
本人の問題解決能力を高めること。

ひとことで言うと『成長』と言えます。

もっとも、元々のコーチは、
スポーツの分野の呼称です。

そのスポーツのパフォーマンスを
発揮するために必要な
特定の能力を開発する役割でした。

具体的な行動を指導する。

元祖メンタルコーチ、と呼ばれる
ティムゴールウェイという人は、

テクニックを教えているのに、
全然テニスが上手くならない生徒に
愛想を尽かして、
あれこれ言うのをやめる代わりに、

「自分がどういうプレーを
 しているのか、よく観察して、
 自分の体に任せて
 プレーしてください。」

諦め半分で、
そう伝えたところ、
その生徒のプレーが劇的に
上達した
そうです。

その結果に驚いたゴールウェイは、
行動を細かく指導するのをやめ、
自分で考えさせる方法に
変えたところ、

上達する生徒が激増したそうです。

それ以来、
メンタルを変えることで、
成果をあげる、
このやり方をコーチング
呼ぶようになりました。

でも最近は、
コンサルとコーチ、
呼称における垣根が
なくなってます。

マーケティングコーチ、とか
恋愛コーチとか
投資コーチという感じ。

専門分野に絞ったコーチングが
「売れる」専門家として
この名称が使われるように
なっているようです。

専門分野を頭につけることで、
その領域の専門性が
必要と感じてしまうのも
無理からぬこと。

でもコーチングは、
専門性の知識=『地図』
必要なわけではありません。

なぜなら
その地図はクライアントの中にある。

地図がなくても、
コーチは仕事ができるんです。

必要なものは、
『コンパス』

方向を示す羅針盤です。

クライアントの行きたい方向。

この方角を決めたら、
そこに向かうために、
ベストの関わりをする。

その方向に
進んでいくためには、
クライアントに
問いかける必要がある。

コンパスの指す方向に
どうやって進むかを
答えを内在している
クライアントに問いかける。

問題提起力。

さらに必要なことは、
そのコンパスの方向に
進み続ける粘り強さと
それに対して知恵を絞る。

地図がなくても、
コンパスを持って、
クライアントの世界を開拓していく。

そのマインドが大切。
そう思います。

コンサルの持つ解決力

コーチの持つ問題提起力

この二つは全く別のもの。

そして両方あれば最強です。

でも問題提起力があれば、
クライアントの内側から
可能性と変化を
引き出すことができます。

両方できた人。

その人こそ
ミルトン・エリクソンでした。

エリクソンの人生を語る
トークライブ、

間も無く募集開始です。

追伸:
日程が変更になりました。

8/25日(水)に。

2部制で行うことを
決めました。

昼の部と夜の部。

お楽しみに!

この記事を書いた人

神 崇仁
しぐさと言葉の専門家 神 崇仁(Takahito Ko)
意識の成長の壁を越えるお手伝い

JR西日本伊勢丹バイヤー、経営企画室でUxと経営を学ぶ
7&i 生活デザイン研究所 チーフディレクター(消費者心理の研究)
2007年からNLP探求を始める(NLPトレーナー)
『砂漠の魔術師』(エリクソンの映画)のアジアプロデューサー
世界的コーチS.ギリガン博士の米国アシスタント
IAGC(国際ジェネラティブチェンジ協会)の日本代表
ハーバード大学R.キーガン博士や
数々のエリクソンのお弟子さんの日本での講座開催を主導
これまで13年、4200時間、6500万円を探究に投資してきた
参加者は『講座づくりの神』と呼ぶ…
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