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デイブ・スペクターが戦いを挑んだカルト

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約5分

今、せっせといくつかのことに
取り組んでいます。

今週に行われる、
オンライン講演会の準備。

そして週末から始まる、
エリクソン流人材開発。

1on1ミーティングという
企業内コーチングのやり方に、
エリクソンが行った
ブリーフセラピーの手法を
取り入れた新しいメソッド
です。

エリクソン流1on1

そして、
エリクソン催眠の
プロフェッショナルトレーニング

これはずいぶん先の開催ですが、
学びの整理と再活性化をしようと、
昔読んだ本をひっくり返して見ています。

最近、
催眠の分野で少し知られるように
なってきたせいか、

色々と質問されます。

催眠って、洗脳じゃないの?

とか。

催眠って心の弱い人が
なるんじゃないの?

催眠とマインドコントロールの違いは?

などなど、

そんな中で知ったのが、
あのデイブスペクターの逸話でした。

かつて、
僕が尊敬する心理療法家、
ミルトン・エリクソンは、

第二次世界大戦中、

催眠の専門家として、
アメリカ政府の機関に依頼されて、
日本人の性格特徴と、
ナチスの宣伝効果について
分析する仕事をしていたそうです。

催眠と人の心の強制的変容は、
いつの時代も力を持つ人たちの
興味の対象だったようです。

かつてCIAKGB
本気で催眠を使って、
スリーパーセルという
暗示効果による殺人を遂行する
兵士を育成する実験をしたようです。

(エリクソンには関係ありません)

ただ、結果的に効果がなく、
非人間的であるという理由で、
実験は全て破棄されていますが。

様々な意見がある中で
ミルトン・エリクソンは、
人間の無意識には、良心が宿っており、
その良心に反する悪事は働けない

主張しています。

でも現代においても
催眠に対する悪しき誤解は、
僕たちの中に残っているのが、
とても残念なことです。

『マインドコントロールの恐怖』
という本があります。

著者の名前は
スティーブン・ハッサン。

かつて統一教会という、
韓国系のカルト宗教に入信したのち、
脱カルトのカウンセリングを
提供するアメリカ人が書いたものです。

この人は、NLPを通して
催眠や家族療法を研究して、
脱会の技術に取り入れています。

ちなみに、
マインドコントロールは、
催眠そのものではありませんが、
催眠状態=トランス
引き起こす環境と集団力学
グループダイナミクスを活用して、
強力な『教え込み効果』を
作り出した結果だと言っています。

日本の対カルトの最前線で、
弁護士をされている紀藤正樹氏は、
マインドコントロールを
「物理的な意味での
 身体拘束や拷問を用いず、
 当人が操作されていることさえ
 認知しないような状態で
 個人のアイデンティティ
 ビリーフを別のものに導く技術」

として、政治家、セールスマン、
マーケターや自己啓発のグルも
普通に使うテクニックだと
述べています。

マインドコントロールとは、
催眠そのものではなく、

まさに影響力の武器。

つまり心理トリガーなんです。

逆の言い方をすると、

心理トリガーが引かれ続けると、
Yesを連続して引き出すことになり、
メッセージを受け取りやすい
心理状態になるということです。

これは、
ミルトンエリクソンが開発した
YESセット
です。

こういうエリクソンの奥義が
色々な場面で使われる
きっかけになった一つが、
NLPの爆発的な普及だった、と
述べているのを見るのは、
なんとも言えない気持ちになります。

ちなみに、
このマインドコントロールの恐怖。

この本を日本に
持ち込もうとしたのが、

あのコメンテーター
デイブ・スペクターさん
だそう。

当時、統一教会の霊感商法などが
社会問題となり、

広告塔であった桜田淳子さんの
合同結婚式などが
連日ワイドショーを賑わす時代。

ディブさんは、
アメリカで発刊されて
大反響を巻き起こしていた
この本を日本で出版できるように
奔走したとのことです。

つまらないギャグばっかり
言ってるおじさんだと
思っていましたが、

ちゃんとしたところもあるんですね。

どんな素晴らしい技術も、
使う側のマインドの持ちかたで

人の役に立ったり、
害悪になったりします。

僕はそういう技術を
扱っているのだと、

価値ある使い方を
提供できるよう、
節度ある伝え方をしていきますね。

そのためにも、
ぜひミルトン・エリクソンの
世界観を知ってほしい。

彼の考えは『理論』では
ありません。

僕自身も、
教条化しているわけじゃない。

理論に従ってクライアントを見るのではありません。

でも、心に留めておくだけで、

自分だけでいると、
時にゆれてしまう、
未熟な心を律して、

クライアントに価値ある方向
向かうように支援し続ける
マインドセット
地に足のついたものにしてくれるのです。

その考え方を8/25の
ウェビナーでお話しします。

全てチャリティです。

募集はたった今から。
3日間はワンコイン。

その後は価格が上がります。

では!

神崇仁
『チャリティートークライブ』
~~~ 次世代に残したい
エリクソンのレガシー ~~~~

この記事を書いた人

神 崇仁
しぐさと言葉の専門家 神 崇仁(Takahito Ko)
意識の成長の壁を越えるお手伝い

JR西日本伊勢丹バイヤー、経営企画室でUxと経営を学ぶ
7&i 生活デザイン研究所 チーフディレクター(消費者心理の研究)
2007年からNLP探求を始める(NLPトレーナー)
『砂漠の魔術師』(エリクソンの映画)のアジアプロデューサー
世界的コーチS.ギリガン博士の米国アシスタント
IAGC(国際ジェネラティブチェンジ協会)の日本代表
ハーバード大学R.キーガン博士や
数々のエリクソンのお弟子さんの日本での講座開催を主導
これまで13年、4200時間、6500万円を探究に投資してきた
参加者は『講座づくりの神』と呼ぶ…
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