「見違えるほど変化しました。」
「覇気のない、気力ない姿が消え、
気持ちも吹っ切れて、
どっしりしているように見えました。」
先日、
研修をした先の参加者のひとりの
いでたちの違いを、
僕の仲間が教えてくれました。
セッションをしたわけでも、
個別にアドバイスを
したわけでもありません。
ただ、研修の中で、
あるやり方でメッセージを
伝えただけ。
そのやり方とは、
エリクソンがセミナーの中で
よくよく使ったやり方です。
もちろん、エリクソンや、
ザイク博士のように
芸術的にできるわけでは
ありません。
まだまだ勉強途中で、
体系的にできるわけでは
ありませんが、
少なくとも、
僕自身が引き起こしたい、
そう思った状態は、
作れるようになりました。
エリクソンは、
セミナーの中でいつも、
このやり方をしていました。
そのやり方を
『散りばめ』会話と言います。
例えば…
ある参加者が質問をしたら
その質問に答えるときに、
答える相手を変える。
Aさんの中に
変化を引き起こしたいのなら、
Bさんに質問されたとき、
Bさんに質問を答えながら
Aさんに必要な言葉だけ、
Aさんに向かって話す。
ときにほんの大きく、
ときに囁くように。
そして
Bさんに向かうときは、
目を見て話すとき、
Bさんの足元を向いて話たり、
さまざまなやり方で
メッセージを伝えるのです。
人は人間である前に、哺乳類。
言語よりも非言語に影響を受けます。
同じ言葉を言うのでも、
ほんの少し
非言語表現を変えるだけで、
伝わり方が変わるんです。
『目を見て伝える』ことが
効果的と思うかもしれません。
でもそうとも限りません。
目を見て話すときが
効果を持つのは、
目を見ない時があるから。
また、『目を見る』だけでなく、
声の質を変える。
ことも効果的です。
高い声と低い声。
ハリのある声と丸い声。
これらの
コントラスト(対照)が
人に無意識的な『違い』と
『意味』を感じさせるのです。
ミルトン・エリクソンは、
非言語的伝達の天才でした。
そのやり方を学ぶと、
催眠という状況ではなく、
日常生活のあらゆる場面で、
影響力が高まる、
効果的なコミュニケーションが
可能になるのです。
先日の研修でしたことは、
Bさんの質問に答えながら、
Aさんに向かって
あるメッセージを伝えたのです。
そのメッセージとは、
『困難は人生の中にいつもある。
困難を嘆きながら、
原因となった誰かを責め続ける…
そんな生き方をすることができる。
それと同時にあなたは、
その困難をこえる心構えを
これまでの人生のどこかで
してきた経験の中から
見つけ出すことができる。
あなたにはその力がある。』
でした。
前半部分は、
困難な人生を
経験したことがある人なら誰でも、
否定できないものです。
そして後半部分で
自分の中にある
『力』の元になった経験を
探索し始めるのです。
それが意識的には
自分への答えでなはないと
わかっていたとしても…
自分を見ているとき、
見ていないときを識別して
無意識は、
自分への答えだと判断する。
そしてその答えを
自分の心のうちに迎える。
それが散りばめの効果です。
まもなく公開する
エリクソンのセミナーでは、
さまざまな散りばめを
体験することができます。
では!