アファメーションって
自己暗示のことなんですね?
堀くんにそう念押しされました。
正確にいうと、別物です。
ですが、
催眠という考え方を取り入れた
アファメーションは、
単なるポジティブな
文章を考えて、
それを壁に貼ったり、
毎日意識的に読んだりするよりも
はるかに効果的に機能させることができる。
さらに
エリクソン催眠ならもっと特別に。
僕はそう考えています。
さて、今日は自己暗示について
ちょっと書こうと思います。
1920年代のフランスに、
エミールクーエという人がいました。
元々薬剤師だったクーエは、
フランスのナンシーで催眠を学び
その後催眠の研究施設を作って
そこで自己催眠の研究を
徹底的に行いました。
自己催眠の研究を行った最初の人と
言っても過言ではありません。
そのクーエは、自己暗示に関して
いくつかの重要な考えを
定式化しました。
クーエが発見した法則の中に
アファメーションが
うまく機能しない理由を
見つけました。
それは、『逆効果の法則』。
何かというと、
これこれをしたいのだけど、
きっと無理だろう。
できないだろう、と
したいことを口に出しても
心の中で逆のことを
考えていたら、
努力すればするほど
できなくなるというもの。
例えば、
人前で自信を持って話す。
というアファメーションを
自分に向けて毎日
読んだとしても、
心の中で、「そんなの無理だ」と
考えるなら、
自信をもとうとすればするほど
かえって逆効果になることを
クーエは発見したのです。
ちなみにクーエは、
逆効果の法則に似た言葉として
『やってみる』という言葉を
挙げています。
やってみる=tryは、
その背景に、疑いがあり、
失敗の予期があると考えました。
疑いを持ちながら、
自己暗示をしても
うまくいかない。
クーエはそう考えたのです。
それもそのはず、クーエが
拠り所としたのは、
伝統的な催眠術でした。
伝統的な催眠は、
効果が出る人と出ない人が
はっきりと分かれます。
人によって非暗示性の高さに
違いがあると考えたから。
だいたい人口の4分1は
めっちゃ催眠にかかりやすい。
そして4分の1は全くかからない。
残りの4分2は条件次第。
そう信じられていました。
まさにクーエたちは、
逆効果の法則を、
催眠に当てはめていたので
この人には効かないだろう、
そう考えた人には、
全く効果がなかったのです。
でも、
エリクソンが行った催眠は、
そうではなかった。
「うまくいかないかも」と
思う人さえ、
その思いを利用して、
うまく催眠状態に誘導する
特別な技法を編み出したのです。
『ユーティライゼーション』です。
そもそもエリクソンは、
催眠にかかりやすい、にくいはない。
と主張していました。
催眠とは自然な心の状態で
サイコパスでない限り、
誰でも催眠という心の状態を
作り出すことができる。
そういう前提で、
人と関わっていました。
だからこそ、
クライアントの全てを
活用することで、
どんな人でも催眠が
効果的に使えたのです。
だから
アファメーションも同じ。
今回僕が発表したいのは、
エリクソン催眠を使った
アファーメーションの作り方。
これまで効果がない、
と思われた人にも、
エリクソン流の活用法を
自らに適応することで、
アファメーションを、
納得感のあるものにする。
そんなやり方を紹介します。
どうぞお楽しみに!