いよいよ明日、今年初めての
マンスリーウェビナー。
エリクソン催眠についての
ワークショップです。
そして今回は、いつもと少し違います。
それはあなたにある映像を紹介して、
催眠言語を学んでもらう。
そう言う企画だからです。
あれは、2011年…
僕が追われるようにして、
某NLPの団体を辞めた直後。
僕は当時、群を抜いていると
自他ともに認めるNLPに関する
知識とスキル、そして探究心を認められ、
世界で最も歴史があることで知られた
NLPの団体、NLPコンプリヘンシブが
日本に上陸するDVDプロジェクトの
スーパーバイザーとして仕事を始めた時、
コンプリヘンシブのトレーナーである、
チャールズ・フォークナー氏から、
エリクソンを研究するならば、
これがスタンダードだ。
そう教えてもらったものが
いくつかありました。
それは…
エリクソンの逸話が満載の
・アンコモンセラピー
そして自身の催眠技法を
エリクソン自身が、弟子の
アーネスト・ロッシとともに、
本格的に自己分析した3冊の本、
“Hypnotic Realities”
“Hypnotherapy
An Extraordinary Casebook”
“Experiencing Hypnosis”
そしてNLPの創始者たち、
バンドラー、グリンダーが著した、
エリクソンのエッセンスが、
NLPに注入されるきっかけとなった
“Patterns I, II”
当時、アンコモンセラピー以外は、
日本語訳がされてませんでした。
「日本のNLPは、30年遅れてる!」
そう感じたことを思い出します。
そしてフォークナー氏初め
コンプリヘンシブの面々が
エリクソンの全容を知るために
欠かせないスタンダード。
そう教えてくれたものがあります。
それは
“The Artistry of Milton H. Erickson”
なぜ彼らがスタンダードと
言い切るのか?
そこには理由があります。
本で学べないエリクソンがある。
エリクソンがセッションをする
一部始終が編集なしで収録された
『ビデオテープ』だからです。
その映像を手に入れて、
僕は徹底的に学びました。
『そう言うことか!』
学べば学ぶほど。
それまで自分が教えてきた
ミルトンモデルが、
いかに稚拙だったか。
そしてなぜ、
日本の催眠がこれほど
催眠術っぽいのか。
それまで抱いてた疑問が、
ひとつひとつほどけていきました。
ミルトンモデルという言語パターン、
僕はそれまで、単なる言葉。
そう思っていました。
なのでいったい何のために
あの言葉たちがあるのか。
それが全然理解できなかった。
無意識に入る言葉。
使うと確かに催眠が起きる。
でも、そのひとつ一つが
どんな役割で何ができるのか。
それがわからなかった。
でも、
コンプリヘンシブの
監修をしながら、
毎日ほんの少しずつ、
映像とスクリプトを
訳したことで
僕はエリクソンの理解を
圧倒的に深めることができた。
エリクソンがセッションで
どんなことをしていたか。
そしてどんな流れで、
どんな目的で言葉を使ったか。
それを自分なりに理解して、
それを使えるようになった。
今日の僕のセッション技術や
言葉の使い方は、
あの頃にこのビデオを
擦り切れるほど繰り返し見たこと。
これが僕の原点。
そして2013年に独立。
僕はエリクソンの人生を綴った映画
砂漠の魔術師の公開に関わり、
日本での販売を始めた。
そしてその時、
エリクソンのしていた
本当のセッション技術を、
この映像を通して広めたい。
尊敬するエリクソンの生き方を
『砂漠の魔術師』で。
そして技術をこのビデオで。
そう思ったんです。
だから
このビデオの版権を取ろうと、
版権者に問い合わせました。
そして…
愕然としました。
『もはやマスターテープも
ビデオの在庫もこの世に存在しない。』
そう知らされたから。
その前の年、
ハリケーンがアメリカを直撃し、
このビデオのマスターテープを
保管している町が直撃を受け、
マスターテープと在庫が
流されたのです。
もはや量産できない
『幻のアーカイブ』となったのです。
このビデオは、1975年
エリクソン73歳の春。
エリクソンの地元フェニックスの
当時の最新の映像機器と
照明設備を備えたスタジオで、
カラー映像で撮られたものです。
カラーテレビが本格的に
普及し始めた初期の頃です。
エリクソンの『指導者』の時代
セミナーを自宅で行い始め、
後進の指導を始めた時代。
今思えば、
エリクソンが自分の技術を
次世代に残すために、
自分のセッションを
最善の環境で収録した。
そうなのだろうと思います。
もはやどうしようもない。
そう諦めて何年も経った2021年の終わり。
僕はエリクソン財団理事長の
ジェフリーザイク博士の信頼を得て
ミルトン・エリクソンの
映像アーカイブを日本に紹介する
許可をもらえた。
そしてその第一弾となる
『伝説のグループトランス』が、
発売後たった3日で、
世界で最も売れた国になった。
そして博士が
こう聞いてくれました。
「次に紹介するのは、
どの映像にするかな?」
アーカイブのリストを見て
涙が出ました。
そこにあのビデオが
載っていたのです。
マスターテープが失われた後、
エリクソン財団に版権が移り、
財団が保有していたビデオを元に
ストリーミングを始めていたのです。
迷いなく、
『これを紹介したい』
僕が指名したのは、
この幻のアーカイブ。
最高の催眠技術が。
変化を生み出すセッションが
照明と音声をきちんとした
スタジオで収録された
カラー映像で見られる
この映像。
『ミルトン・エリクソン催眠の芸術』
~催眠技法と言葉のエンサイクロペディア(事典)
これを2022年3月から
あなたに紹介できるんです。
10年越しの夢が叶います。
その第一歩が明日。
では!