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エリクソンの泣ける言葉

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約4分

気のせいか、どうにも体がしんどい。

エネルギーなんでしょうかね。

あるいはまもなくやって来る
55という齢のせいでしょうか?

なんにせよ、
自分がこの世界に何を残せるか。

そんなことに
意識が向く今日この頃です。

そして命をいっぱい謳歌して、
日々どんどん『大人』になっていく
ラパ社員を見ると、

じわ~っと胸の奥が熱くなります。

スティーブン・ギリガンが言う、
『優しくて柔らかな部分』の疼きです。

僕の好きな映画の一つに、
ゴッドファーザーがあります。

マーロン・ブランド扮する
ドン・コルレオーネが、老いて
次男のマイケルの相談役になって、

組織と息子の未来を心配し、
あれやこれやと問題回避の
アドバイスをするのですが、

成長したマイケルはすべて
手を打ってしまっている。

「もう わしは何もしてやれん」

そう息子に言って、
そして庭に行き、孫と遊ぶのです。

孫はめちゃめちゃ元気で、
水鉄砲でバンバン撃ちまくる

おじいちゃんと
無邪気に遊ぼうと
おじいちゃんを追いかけまくる。

そしてドン・コルレオーネは
発作を起こし、庭で倒れる。

倒れても、子供は遊び続ける…

ふと、そんなシーンを
思い出したりします。

今、
『ミルトン・エリクソン催眠の芸術』
後編の翻訳をしています。

エリクソン75歳。

ドン・コルレオーネが
亡くなった年齢よりも、
一回り上の年齢。

そんな年齢でも、
クライアントの変化を生むセッションを
芸術的に実演しています。

そして、こんなことを
男女2人のクライアントに語ります。

『あなたおふたりに、自分自身の思考、
 自分自身の理解の中で、なんであれ
 自分の望む事柄を見つめつづけ、
 自分で逹することができる理解に、
 達してほしいと思います。

 そして、わたしは自分の体験から
 わかっているのですが、

 車椅子に座ることができるということ、
 それはすてきなことで…

 わたしはすばらしい人たちに
 出会っています……

 さらに思うのですが、
 もしあなたおふたりに出会う喜びが
 得られなかったら、

 人生はとても、とても
 悪いものになっていたでしょう…

 ですから、わたしはあなたに
 感謝しています。』

これをクライアントに言えるって、
素敵なことですよね。

このセッションを訳しながら
ポロ~と涙が出てきました。

ザイク博士が教えてくれました。

初めて会ったときに、
ただ話をするだけで、
自分が何か勇気をもらった。

僕もそういう人になりたい!

関わる人を勇気づける人に。
そして素直な人に。

エリクソンはセッションの最後に
こうクライアントに伝えます。

『あなたおふたりと
 ワークをすることができたのは、
 大きな喜びです。
 
 そして、わたしと
 ワークをしてくれたおふたりに
 心から感謝したいと思います。

 良いワークをすること、
 しかも、良い素材を使って
 良いワークをすることは、
 常に喜びの種です。

 それは喜びの種です。 

 ところで、わたしは疲れました
 終わりにしましょう…』

このセッションの後、
5年して、エリクソンは他界します。

この動画を後世に残そうと
そう決めてセッションをした。

なんとなくそう思います。

映画にはありませんでしたが、
ゴッドファーザーの原作の中で
ドン・コルレオーネは亡くなる時、

“Life is beautiful”『人生は美しい』

死を迎える日に、そう言えるなら、
他の日にもきっとそう感じることが
多くあったのでしょうね。

では!

この記事を書いた人

神 崇仁
しぐさと言葉の専門家 神 崇仁(Takahito Ko)
意識の成長の壁を越えるお手伝い

JR西日本伊勢丹バイヤー、経営企画室でUxと経営を学ぶ
7&i 生活デザイン研究所 チーフディレクター(消費者心理の研究)
2007年からNLP探求を始める(NLPトレーナー)
『砂漠の魔術師』(エリクソンの映画)のアジアプロデューサー
世界的コーチS.ギリガン博士の米国アシスタント
IAGC(国際ジェネラティブチェンジ協会)の日本代表
ハーバード大学R.キーガン博士や
数々のエリクソンのお弟子さんの日本での講座開催を主導
これまで13年、4200時間、6500万円を探究に投資してきた
参加者は『講座づくりの神』と呼ぶ…
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