あなたはセッションの設計図を
持っていますか?
今週日曜日に、
卓越したセッションの設計図
『エリクソンの全体像』
について販売を
始めようと思います。
さて設計図って、
あるものが正確に再現できるよう
必要な項目や情報を配置した図
セッションであれば
上手くいくための
要素をそれにふさわしい形で
配置したものです。
エリクソン財団という、
ミルトン・エリクソンの偉業を
世代を超えて伝承していく
財団法人の設立者で
現在の理事長でもある
ジェフリー・ザイク博士は
世界でもっとも
エリクソンに精通した人です。
そのザイク博士が
エリクソンの研究を重ねる中で
何があればあのような
素晴らしいセッションが
再現可能になるのだろうか?
そういう問いをもとに、
それを体系化しました。
探求を始めて40数年のことです。
ザイク博士は
数あるセッション記録や
残された資料を研究することで
その構成要素を5つに
絞り込むことに成功しました。
それを
“エリクソンダイヤモンド“
と呼んでいます。
この図のように
エリクソンダイヤモンドは、
まるで『凧』のようです。
菱形の中心で
4つの要素を結び合わせ
それを地表にいる人が引っ張る
凧の4つの要素が『技術』
そして地表にいて、
それを引っ張る力が『あり方』です。
支援者としてのあり方が
4つの技術の挙動を左右する。
それが
セッションの設計図です。
そして4つの技術とは
クライアントの
ゴールを達成するために
クライアントと何を
コミュニケーションしたら良いか。
ゴールです
次にゴールを達成するための
支援者の関わり方には
さまざまな要素があります。
「こうすれば良い」という
アドバイスもある。
まぁほとんどの場合、
直接的なアドバイスは
クライアントには通用しないので、
支援者は手を替え品を替え
さまざまな関わり方をするのです。
しかも、
エリクソンのやり方は、
永続性のあるやり方でした。
人は誰かに
言われたことではなく
自分でコミットしたことを
継続して行う傾向がある。
だからエリクソンを始め
卓越した支援者は皆、
何らかの形でクライアントが
自主性を発揮して、
行動を生み出すような
コミュニケーションの方法を
採用していました。
つまり、
「どのように」伝えるかです。
まるで、
変化のメッセージを
ギフトに見立てて、
それを届けるために
相手が自ら楽しみにして
開けるようなギフトボックス。
包装紙やリボンに包まれたギフト
そう見立てて、
ギフト包装こそ
メッセージの作り方の基本だと
ザイク博士は考えた。
だからその名称を
メッセージの届け方
『ギフト・ラッピング』にしたのです。
そしてそれを
どのように効果的に進めていくか。
エリクソンのセッションには
いつもドラマがある。
素晴らしいセッションには
いつも劇的な転換点がある。
つまり、
セッションがクライマックスを
迎えるために
どんな種をまいて
次に何を、
その次には…
そういうステップで
セッションを作ることが
効果的に変化を生む。
博士はそう考えたのです。
エリクソンはいつも、
セッションをゴールから
考えたといいます。
上手くいく順序…流れ。
それは戦略性と呼ばれ、
その手順の作り方を
ザイク博士は『プロセッシング』
と呼びました。
表で言うところの
『プロセス化』ですね。
そしてエリクソンの
セッションを最も特徴づける
クライアントに
よって異なるやり方
世の中の全ての心理療法は
理論があります。
フロイト、ユング、
そしてアドラーも
自分達の理論を持ち、
そしてそれを
自分のセッションに持ち込みます。
エリクソンは、
フロイト、ユング、アドラーたちの
理論に縛られたやり方を
鋭く批判をしました。
理論によって
クライアントを縛るのではなく、
クライアントによって
理論を変えよ。
そう主張したのです。
だから、
エリクソンは自分の考えを
本にすることはありませんでした。
限られた弟子たち…
エリクソンが信頼して、
「この人なら」と言う人にしか
真髄を伝えなかった。
そして
真髄を伝えられた人にも、
体系化された理論を
指導したのではなく、
彼らが自分自身で
クライアントのためになる
方法を編み出せるように
方向付けたのです。
だから今も
ザイク博士は、
僕に何かを
教えようとはしません。
教える代わりに
僕の中に何かが喚起されるよう
ストーリーや引用
さまざまな暗示を通して
コミュニケートするのです。
相手によって変えるやり方
これを『テーラリング』と呼びます。
ザイク博士は
『テーラリングこそ命』といいます。
相手をこちらに
合わせるのではなく、
こちらが相手の世界に合わせる。
これ、
わかっているようで
わからない。
できるようで
できない。
ラポールとは全く別物。
寄り添うと言う精神論とも違う。
ここがセッションの
技術的な肝になります。
そして何より、
クライアントへの想い。
どんな姿勢でいるのか。
支援者としてのありようが
これら4つの技術を
どんなものにでも
変化可能にするのです。
ザイク博士は…
エリクソンにあった日のこと、
『夜と霧』の
ヴィクターフランクルに
会った時のこと
亡くなる前日まで
機能不全の家族を支援した
サルバトール・ミニューチンについて
バージニア・サティアについて
彼らのことを語る時、
「素晴らしい支援者は
技術を使う前に、
ほんの少し会話しただけで
自分の世界が180度変わる。
そんな存在感と
態度を持っていた。」
これが『あり方』です。
これらの概念を実際
どのように能力として伸ばし、
自分の支援に持ち込むか。
それについて
ザイク博士が動画で教えてくれます。
僕はこの講座を6回受けています。
動画で見ること、実に30回以上。
毎回見るたびに
違う発見があります。
そして昨年、念願かなって、
博士を日本にお呼びして、
ソニーの専属カメラマンを
撮影クルーにして
動画にしました。
美しい動画にして
通訳抜きの字幕に編集しました。
めちゃくちゃ貴重です。
そのことについては
またお伝えしたいと思います。
では!