あなたは人を見るときに、
何に焦点を当てるでしょうか?
あるいは
「この人はどんな人なんだろうか」と
SNSの記事や投稿、
その人メルマガなどを見るとき、
どんなことに気がつくでしょうか?
おはようございます。神 崇仁です。
僕があることに
気づいたのは、
催眠というものを
学び始めてからでした。
これを知って以来、
僕はほんの数分、
その人の話し方や
言葉の選び方を見るだけで、
その人が
言葉という部分に関して
どれほど注意を向け、
慎重かつ繊細に
向き合っているか
という仕事ぶりを
見つけられるように
なったんです。
催眠って、
よく「催眠をかける」
と言うでしょう。
僕も最初は
それを普通だと
思っていました。
でも、
「催眠をかける」
というのは、
例えばプロレス技のように
「技をかける」の
「かける」に
等しいんですよね。
後々歴史を調べて
日本に入ってきた経緯を知ると
よく分かるのですが、
「催眠をかける」
という言葉には、
外側から
技をかける能力を持った人が
能力のない人にかける
という、
強者と弱者、
能力者と無能力者のような
格差が含まれている
わけです。
催眠をやり始めた当初は
別にそれが普通だと
思っていましたが、
ミルトン・エリクソンを
深く知れば知るほど
違和感を覚えるように
なりました。
当時、講座の中で
通訳が英語を
日本語に訳す際、
「hypnotize」を
「催眠をかける」と
訳していたんですね。
エリクソンの発想からすると
「催眠をかける」なんてことは
絶対にあり得ないのに、
Hypnotizeをそう訳されてしまう。
じゃあ、
hypnotizeとは
一体どういう意味なんだろうか、
と考えたわけです。
確かに
「〇〇タイズ」というのは
「状態を変える」
という意味なんですね。
ただ、すべての
「〜タイズ」というのは、
すでにその存在の
内側にあるものが
形や姿、状態を変える
ということなんです。
マネタイズと言ったら、
要はある価値のあるものを
お金を生む状態に
変えることだし、
プライオリタイズ
(優先順位をつける)
というのも、
もともとあるものの順序を
違うものにする
ということです。
だから
「ヒプノタイズ」というのも、
もともとある
意識の状態を
催眠(ヒプノシス)の状態に
変えるということ
なんですね。
これは
内側で起きることであって、
誰かが外側から
作り出すものでは
ありません。
だけど、
催眠が日本に
入ってきた時、
最初に飛びついたのは、
いわゆる山伏や
修験道をしているような、
スピリチュアルな
人たちでした。
彼らも
似たようなことをしていて、
例えば「えいっ」と
悪霊を払ったり
していたわけです。
「催眠の父」と呼ばれる
メスメルの時代より
さらに前の悪魔払いも
催眠のルーツに
ありますから、
同じようなことを
していたんですね。
そのため、
「外側から人が
エネルギーを与えて
人を変える」
という捉え方に
なっていたわけです。
でも、
今はそうではありません。
その人の内側で
何らかの状態の変化が
起きるように、
その材料として
言葉を提供するものだ
ということが
分かっています。
だから、
「催眠をかける」と
平気で言ってしまう人
というのは、
暗示という
極めて繊細な言葉や、
言葉によって
人の変化を誘う
という繊細なプロセスに
対して
深く考えていない。
「ああ、
そういう人なんだな」
と僕は思うわけです。

コーチングの
「伴走する」ということも、
僕は同じようなものだと
思っているんですね。
伴走するというのは、
共に走るということです。
マラソンなどのレースで、
ペースメーカーとして
一緒に走ること。
聞こえはいいですし、
支えにもなるわけです。
でも、
人を支える、
人の人生に関わる
と言ったときに、
人の人生に
伴走なんてできるのか。
人の人生に
コーチが踏み込んでいって
一緒に走るなんて、
僕は全く考えないわけです。
じゃあ
どこを伴走するのか?
仮に伴走する
というメタファーを
使うとしても、
それは長い人生の
ほんの1時間、2時間
だったりするわけですよね。
だから
「伴走する」と言うと、
どうしても支援者が
人生の主役であるかのように
聞こえてきてしまいます。
ミルトン・エリクソンは
こう言っています。
支援者というのは
号砲を鳴らす人なんだ、と。
「よーい、ドン」と
ピストルを撃つ役割であって、
トラックを走るのは
クライアント自身なのだと。
あるいは、
催眠家というのは
天気みたいなもので、
人がどのように
行動するのか、
その行動を促すために
我々は天気を作るんだ、
と言ったりも
するわけです。
どの立場に立つのか
というのはあると思います。
ただ、
言葉を使って
人と関わっていく以上、
言葉に対する繊細さや、
それを大事にする姿勢を
「言霊」といった
曖昧な言葉で
片付けるのではなく、
具体的な行動として
示していくことが
本当に大事だなと
思います。
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