こんばんは、神 崇仁です。
最近、
サイバー攻撃が
すごい多いですよね。
銀行もそうだし
行政もそうだし、
もうやられたい放題ですね。
あなたは、
彼らのハッキングの手口を
ご存知ですか?
ハッカーというと、
映画のように
時間との勝負で
どんどんダウンロードしていき、
パーセントが100%に近づくにつれて
デスクのところに
担当者が戻ってくるような、
ハラハラドキドキの
時間との戦いという
印象があると思うんですね。
デジタルの数字が並んだ、
いわゆるファイアウォールという壁を
ハッカーが破っていき、
鍵を開けて中へどんどん入って
外から侵入する、
そんなイメージが
あるんじゃないかなと思います。
今やサイバー攻撃と聞くと、
例えばパソコンを
独立させなきゃいけないとか、
パスワードを
2段階認証にしなきゃいけないとか、
僕たちはそういうテクニックで
カバーしようとしています。
僕もその1人なんですけど。
それが今日、
あるところで
ハッカーの手口を聞いて
びっくりしたんです。
「なんだよそれ」っていう感じ。
あなたは何だと思いますか?
びっくりしたのは、
一言で言うと
オレオレ詐欺なんですよ。
北朝鮮の凄腕ハッカーたちは、
巧妙なドラマを作って
オレオレ詐欺を仕掛けたわけです。
ドラマには
非常に強い効果があって、
人はそこに心理的に
没入する傾向があります。
普段は警戒を怠らない人でも、
客観的に見れば
おかしいと思えることすら、
ドラマに没入してしまうと
おかしく感じられなく
なってしまうんですね。
一体彼らは何をしたのか。
外側から高度なテクニックを用いて
ハッキングし、
扉や鍵を開けていくような
面倒なことはせず、
内側から鍵を開けさせました。
つまり、
内部で働いている人を
騙し討ちにする心理戦を
繰り広げたんです。
技術戦やサイバー戦ではなく、
心理戦でした。
最初に何をしたかというと、
求職サイトを作って
高待遇のオファーを用意しました。
そしてSNS、
今回は暗号通貨の
バイナンス(Binance)だったのですが、
そのエンジニアを探すわけです。
LinkedInで探せば、
会社名から
何をしている人かまで
すぐに分かります。
そうして見つけたエンジニアに、
破格の高待遇オファーを
持ちかけます。
もちろん警戒されないよう、
転職やキャリアアップを
考えていそうな投稿や文面を
見極めて送るわけです。
相手は普通に
オファーだと思って
メッセージを開きます。
そう言うと
「そこにマルウェアが仕込まれているのでは」
と思うかもしれませんが、
全然違います。
ここから
メールのやり取りを
何度も繰り返し、
実際に面接を行うんです。
採用選考を
ほぼ完全に模した形で、
人事担当者が登場して
ビデオ面接を行います。
その面接官も
LinkedInやSNSに
本物らしいアカウントを持っていて、
「バリバリ仕事をしている人だな」
と感じさせる演出が
なされています。
そうやって
一次面接、二次面接と進み、
最後には社長面接まで
行われます。
社長から
「これまでの経歴を見て素晴らしいと思った。弊社は今こういう状況で、ぜひ君のような力があると嬉しい。一緒に頑張らないか」
といった言葉を
かけられるわけです。
CEOから直々に
そんなことを言われたエンジニアは、
「自分も末は社長になれるんじゃないか」
くらいに
すっかり信じ込んでしまうんですね。
そこでですよ。
そこでもうウキウキして
未来バラ色になっている人に、
「最後にあなたの技術を見せてください」
と言って、
「コーディング能力をテストしたい」
と持ちかけるんですって。
これは開発者やエンジニアだと、
採用時に当たり前のこと
らしいですね。
レベルを口で言うより、
実際にやってもらわなきゃ
いけないですから。
だからその人のパソコンに
データをダウンロードして
テストするというのは、
極めて日常的な風景なんですって。
そのエンジニアは
「末は社長になれる」
というマインドで
警戒心も全くなく、
自分のパソコンに
データをダウンロードして
セットアップした。
そしてセットアップした瞬間に、
パソコンの中に
マルウェアが
書き込まれるわけですよ。
すごいですよね。
他の手口だと、
例えば採用面接ギリギリになって、
「ZoomからGoogle Meetに変えます」
「こちらに変わりましたので、これをクリックしてください」
と誘導するんです。
クリックさせると
Google Meetそっくりの
偽サイトが出てきて、
「アップデートが必要です」
と表示される。
一方ではメールで
「あと5分で始まりますが大丈夫ですか?」
「みんな待ってますよ」
と急かされて、
「やばいやばい」と
慌ててアップデートを
押してしまった瞬間に、
マルウェアが
パソコンの中に入ってしまう。
もうそんな
高度な心理戦なんですよね。
さっきのバイナンスのケースだと、
エンジニアのPCを
マルウェアに感染させて
遠隔操作できるようにしたあと、
そこで何かをするんじゃないんです。
そのエンジニアのパソコンを
基地にして、
そこから社内のAIツールに入っていき、
同僚のエンジニアや違う部署へと、
どんどんどんどん
少しずつ感染を広げていきました。
そして最後の最後、
出金の許可を出す
暗証番号を手に入れて、
普通の取引のふりをして、
約1兆円──1兆円ですよ──
全部引き出してしまったんです。
恐ろしいですよね。
結局外から破るテクニックではなくて、
自ら鍵を開けさせちゃったんです。
もう完全に
人間の向上心や欲、焦り、
あるいは盲点といったものを突いて、
本当に自然な形で
進んでいくというやり方を
したわけです。
外側から攻撃的にやるのではなく、
内側から開けさせることが、
いかに簡単に
人の心を無防備にしてしまうか
ということが分かったわけですね。
これを見たときに、
ちょっと不謹慎なんだけれども
「エリクソンってこれやってたんだな」
と思いました。
頑ななクライアントの心を
外側から無理やり
こじ開けるのではなく、
クライアントが自ら
勝手口を開ける。
それはその人自身が
『期待』という暗示を
自分自身にかけることによって
自然な形で行われるんです。
「こちらからどうぞ」
と誘ってくれるような、
無意識との関わり方を
していたわけです。
もちろん倫理性や
建設的かどうかという点は
全然違いますけれど、
仕組みとしては全く同じ。
北朝鮮の人たちは
本当にやばいですね。
ということで、
テクニックとか
「AIだから機械的に来る」
というわけじゃない。
まさに僕たちの心理を
突いてやってくる、
オレオレ詐欺の別バージョンが
身近にあるんだと思って、
警戒しておく必要があるなと
思いました。
相手の心を自然に開かせる
言葉のパワー…
興味ありますか?
ではまた。
この記事は、メルマガ『コーチング4.0』レターでお届けしたものです。
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