『コーチング4.0』レター 第26話
こんばんは、神 崇仁です。
今日、セッションでクライアントが、
老いてきた自分の母親に対して
「世間一般で持つ気持ちと
全然違う感情を持ってしまった」
という話をしてくれました。
つまり「自分の人生を奪われる」、
そして「自分にすがられても困るんだ」
という気持ちを持った。
それは本人にとっては
恥ずべきことだったようです。
そんな時、
あなたはどう関わりますか?
もちろんここで
「その通りだ」と
言うこともできるだろうし、
「そんなことないよ、
あなたの気持ちは
極めて自然なことなんだよ」と
ノーマライズすることもできます。
あるいは、
それ以外のやり方もあるでしょう。
でも大切なことというのは、
ここでクライアントの発した
様々な言葉に対して、
僕たちがどう思うかということも
同時に大事にしていくことなんです。
クライアントの話を聴こう、
聴こうとした時に、
僕たちの気持ちをなしにしたまま
これを聴き続けることが
できるだろうか。
それはすごく
難しいことなんですね。
例えば僕はその話を聞いた時に、
「ああ、それ僕と一緒だな」
と思いました。
僕自身も、
がんだった母親の闘病生活を
手伝うプロセスで、
かつてそういう気持ちを
持ったことがあるからです。
支援者というのは
役割である以前に人間です。
そして人間というのは
コミュニケーションのために
言語を持っていて、
僕たちはその言語を理解するという
能力を持っています。
その理解が正確かどうかは
ともかくとして、
僕たちはその能力を
持ち合わせているわけです。
そして人の話を聞いたときに、
僕たちは自動的にそれを
自分の内的世界の地図に合わせて
翻訳をします。
「ああ、こういうことだな」と。
先ほどの僕が
「ああ、それ僕と一緒だな」と
思うことというのも、
自動翻訳されるわけです。
支援者はこの自動翻訳を、
例えばジャッジしないとか、
共感的理解をするということで
横に置こうとします。
この横に置く訓練というのは、
心理の世界で心理療法家が
実際に何十年も
同じ先生から学び続けるように、
非常に奥の深いものです。
その奥が深いというのは、
つい仮面を外した自分という顔が
出てしまうのを避けるための
トレーニングじゃないかなって、
僕は思うんですね。
トランスコーチ、コーチング 4.0
というのは、
その個人の顔を隠すというのが
実は無駄なんじゃないか。
それを無理に隠そうとして、
経験が浅ければ浅いほど、
質問という名で誘導したり、
あからさまな態度で
間違えているということを
示唆したり、
あるいはダイレクトに
アドバイスを我慢しきれずに
してしまったりする。
これはすべて素の顔が出て、
良かれと思って
それをやってしまうから
じゃないかなって、
僕は思っているんですね。
いよいよ明日が
個別相談の受付最終日になります。
もしあなたが
「コーチング 4.0 トランスコーチ」
という関わり方に
興味を持ったのであれば、
僕から学ぶか
自力で探求するかに関わらず、
いずれにしても
新しいことをやっていく道を
選択するわけです。
新たに何かを学び、
身につけるというのは、
人間にとっての学習であり、
知的な投資です。
その投資には
「労力」「時間」「お金」が
必要になります。
多くの人たちは
お金が大事じゃないと言いながら、
お金をかけずにやろうとします。
しかし、結果的には
それが一番お金が
かかったりするわけです。
人間にとって
最も重要なのは時間です。
特に何かを身につける、
ここから始めて深めていくという
学習の場合、
自力でやっていくというのは、
いかに AI の時代で
様々なものが無料で、
なんとなくそれっぽいものが
手に入るようになったとはいえ、
本質的なものを身につけることに
おいて遠回りになります。
源流や本流、
本質的なものを知っている人から
学ぶ以外は、これは遠回りです。
遠回りというのは、
労力が極めてかかります。
労力がかかるということは、
精神的な負担と肉体的な負担、
そしてそこにおける
ストレスやフラストレーションが
溜まるわけです。
「あれを見ていたら
すごく上手くいきそうなのに、
実際自分でやったら上手くいかない」
こんなことは
ざらにあります。
さらに、それをどうしたら
一歩でも前に近づけられるのかという
ヒントすらない状態は、
フラストレーションが
極めて強くなっていく
要因になります。
そしてそこには、
時間という僕たちにとって
最も重要なものが
関わってきます。
十分大切なことは、
学習する時間よりは、
実践する中で誰かに
建設的な結果を
提供できることです。
そこに価値があるというのは、
支援の最も重要な原則です。
だからこそ練習を効果的にし、
上手くいかない場面を知って、
それを効果的に解消できる方法を知る。
そして、それをセッションの中で
表現できるように
鍛錬を進めていくことが大切です。
これらが整理・体系化されて
効果的な実践方法があるかどうか、
つまり成長していく道筋が
あるかどうかということについて、
これを1人で独学で
やっていくとなると、
道路の舗装から
始めなければいけないわけですね。
トランスコーチ、コーチング4.0
というのは、
やったことがない人にとっては
荒れ地の中にあり、
砂利だらけ、
もしくは草むらで道がない
「道なき道」なわけです。
そこに再現性を持たせるということは、
短時間で安全に
通り抜けていくことですから、
道幅をたっぷりと取って舗装し、
安全なガードレールをつけていく。
そういった道路工事を
進めながら進んでいくような
形になります。
つまり、独学でやるということは、
道を作って舗装し、
安全性を確保しながら、
現在地からゴールまで
自力で道路工事を
やっていくということなんです。
別の言い方をすると、
道路を作る設計や、
道幅を開拓・開墾して
更地に整備し、
そこにアスファルトを
敷いていく作業や
材料の手配まで、
すべて自分で
やらなければいけない
極めて大変な作業になります。
だからこそ、僕たちは
すでに舗装された道の上を
スムーズに前に進んでいくべきですし、
そこで「どのような運転の仕方を
するのか」を学ぶことに
フォーカスしていく。
これこそが、
トレーニングを受講する
価値だと思います。
僕たちには
体系化されたトレーニングがあります。
「トランスコーチの6ステップ」
というステップがあって、
そのステップごとに、
何に注意し何を意識したらいいのか、
どんな質問をして
どこに着目し、
どういう反応の時には
どのように応答したらいいのかという、
ある程度の基準があります。
そして特に
ドラマを作っていくという視点、
ドラマを作った後に
どのようにセッションを
閉じていく(クローズしていく)
実感という流れを
デザインしていくのか。
これらのことにはすべて、
重要な手順と基準があるわけです。
これらのことを知らないまま
我流でこれをやると、
クライアントにとって
リスクがあるだけでなく、
セッションそのものが
うまくいかないという事態が
引き起こされていくわけです。
個別相談の受付は、明日が最終日です。
▼お申し込みはこちら
https://trance-coach.hypno-mentoring.com/p/VJxoiUZeQb8C
神 崇仁(こう たかひと)/このページはメールでお届けした文章です。