エリクソン催眠のワークショップ
『変化を生む言葉のアルケミー』
2日間で催眠セッションができるようになる。
最終日でした。
後日動画を含めて50人ほどが
申し込んでくれているこの講座。
毎回、再受講の方も学びを深めに
来てくれるのが嬉しいところ。
そして精神衛生のプロたち、
医療関係者が多く参加してくれます。
これもまた面白いところです。
お医者さんからの質問で
すごく考えさせられる質問がありました。
Q:患者が医者に依存しないようにするには?
言葉に詰まりました。
どう答えたら、専門家の助けになるか。
思うんです。
いただいた問いに、どう返答するか、
これがトレーニングの質を決めるって。
同じコンテンツだったとしても、
参加者の問いによって
講座の色が変わる。
気づきの質が深まる。
だから問いに答えるのが大好きです。
あなたならなんて応答しますか?
講師をしている人は、
質問に答えるのが好きな人と、
嫌いな人に分かれます。
自分の準備してきたこととは違うことが
問いかけられるのが嫌いなのは、
当たり前ですよね。
質問に答えることが好きな人の多くは、
知識を伝えることが好き、
という方が多いようです。
かつて質問を知識を披露する場と
勘違いしていた僕は、
自分の及ばないところの質問が来ると、
イライラしたり、スパッと切るような
答え方をしていました。
今思えば恥ずかしいことです。
また、勇気を持って質問してくれた人に
失礼だったなと思います。
僕は今、質問された時、
それが知識を知ろうとする質問でも、
それが自分の知識の範囲外でも、
あるやり方をします。
それは逸話やストーリーで返す。
一つだけの時もあれば、
複数のストーリーやメタファーを使うことも。
今回もメタファーで返しました。
「軒先の雨宿り」
『生娘のシャブ漬け』よりは品も良いはず。
僕はその人が本質的に
何を知りたかったのかは、
わかりません。
でも、
軒先の雨宿りで、
天候が変わらないのに
雨宿りをお断りするのは心苦しい。
でも天候が変わったのに、
何日経っても居座り続けるのは、
こちらの気分が悪い。
挙げ句の果て、
屋台とかを始められたら…
そして雨宿りをしても良い、
と許可を出せる人は、
僕たちにとって安全な人。
そうでない人は、
身元を調べなくても、
感覚でわかる。
直感ってやつです。
そしてミルトンエリクソンは、
最初のやり取りで
クライアントとして
受け入れるかどうか
決めていた。
一方、受けれた患者が、
金銭的に大変だった時、
家の手伝いをする条件で、
無料でセッションしていた。
二つのお話をしました。
そのお医者さんが、
ここの話から何を引き出したのか?
僕にはわかりません。
でも、ストーリーやメタファーは、
その人の中でほんとうに必要なことを
こちらのアドバイスや
専門的な話ではなく、
その人自身の経験の
新たなつながりによって
自ら答えを導き出す。
そうしたんじゃないかと思います。
『間接的に喚起する』
とても楽しいやり方です。
では