先ほどまで、
ジェフリーザイク博士の
セッションの解剖学の
フォローアップ講座でした。
ザイク博士が講座中に
実演するセッションを、
僕が構造にして、
理解して、活用可能な
状態にするための講座です。
僕自身がジェフ先生の
特別なセッションから
すごいインスピレーションを
受けるんです。
この間のセッションで、
参加者の一人から、
「確かに!」って思える
質問が来ました。
その質問とは、
「支援者は聴くのが仕事では?
私は9割聴くと教わりました。」
そういう質問がありました。
「確かに、そう学んだなぁ…
今は全然違うけど。」
そう思いました。
9割聴く…
誰が言い出したんだろう。
思うに、来談者中心療法の
カール・ロジャーズは、
確かにそうしてた、らしいです。
『聴く』…つまり
クライアントが語ることで
変化が起きる。
ヨーロッパ発祥の精神分析が
分析して、洞察する
医者の側に『癒しの鍵』がある、
と考えていたのに対し、
戦後のアメリカで
生まれてきた
人間性心理学では、
クライアントこそ変化の源で、
心理療法家はそれを
手助ける存在。
だから
クライアントの内から
変化が起きるまで
介入なしに聴き続ける。
精神分析も
来談者中心療法も、
どちらも個性であり、
価値がある。
イニシアチブこそ違えど、
両者に共通して言えるのは、
クライアントの話を聞く、
そして、
それなりに時間がかかる。
これは共通していました。
今のように、
時間の流れが速い時代では
なかったことも、
じっくり聴くということを
後押ししたでしょうし、
解決志向アプローチの
シェイザーたちのように
貧しく、短時間で結果を
出すことを求められて
いなかったのかもしれません。
そしてなぜか、
その『聴く』ことだけが
日本の支援者の業界に
一人歩きして行った。
『積極的傾聴』は、
来談者中心療法の中核的スキル。
ミルトンエリクソンの
心理療法における
間接誘導のようなもの。
流派が違えば、
方法が違って良いのです。
エリクソン催眠を
初めて学ぶ人の
ほとんどが戸惑うのがここ。
『よく話す』…です。
話すと聴く…
効果的な二つの流派で、
真逆のアプローチが
取られるわけです。
では、何が真実なのか…?
心理療法家で有名な論文、
治療モデルの効果は15%しかない。
を世に問うた
マイケル・ランバートは、
1992年のリサーチで、
心理療法間の効果性の
違いはない。
と述べました。
あるのは、治療者の違い。
つまり流派ではなく、
人だそうです。
その意味では
僕たちが学んできた
『聴くが9割』は
重要ではなく、
どのように
クライアントにあった
セッションを提供するか、
重要になるのです。
きっとザイク博士なら、
理論や、セオリーは
エリクソンの発想とは異なる。
重要なのは『正しいやり方』
ではなく、『効果的なやり方』だ。
こういうと思います。
そろそろ5月のワンコインを
告知しようかと思います。
5月は言語学のプロモーションが
始まるので、
月1回になりそうです。
何をするかは
またお伝えしますね!
では!